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市川三愛(千葉県市川市)の介護福祉士さん - 発見!この街のカイゴー仮面 |介護21


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私、編集部のエリリンが、施設の取材中に出会った魅力的なスタッフさんの働き方や考え方をご紹介して、勝手に「カイゴー仮面」に認定しちゃうコーナーです。介護の仕事に携わる方、介護の仕事に興味を持っている方にお届けします♪
2018-03-16|市川三愛(千葉県市川市) 介護福祉士

今回は、ユニット型特養で入居者様の第2の家族を目指す介護福祉士さんです。

まえがき

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さてさて、今回取材に伺ったのは、千葉県市川市にあるユニット型特養「市川三愛」さん。こちらは、2018年2月にオープンした施設で、最新の介護設備や、家庭的なインテリアにこだわっています。職員配置も手厚く、入居者様とじっくり向き合う時間を大切にしているんだとか。

取材中に、入居者様に温かく寄り添うスタッフさんを発見しました。お名前は慶野さんで、キャリア6年目とのこと。 ユニットリーダーとして、新人教育にも携わっているそうです。

ちょこっとインタビュー

お話を伺ったところ、「介護に興味を持ったのは、自宅で祖父を看取ったことがきっかけなんです。それまでは、自分が今の仕事に就くとは、考えてもみませんでした」とのお言葉が。

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──ご家族の看取りを通して、どんなことを感じたんですか??
高齢者が人生の最期まで生を全うするには、周囲のサポートが何よりも大切だと感じました。祖父はがんを患って亡くなったのですが、「最期まで自宅で暮らしたい」と、ずっと家族に話していて、その想いに応えるために家族みんなで介護を学び、願いを叶えることができました。その経験は私の大きなターニングポイントになって、高齢者の最期を見守る仕事に就きたいと考えるようになりました。ただ、当時は出産したばかりで、すぐに資格を取れる状況ではなかったので、無資格でも働ける病院の看護助手を選んだんですよ。
──こちらの施設に転職されたきっかけは何ですか?
病院で介護福祉士の資格を取得した頃から、治療ではなく、生活が主体の介護施設で働くことに憧れていました。そんな時に自宅の近くに当施設のオープンが決まり、「終(つい)のすみか」と言われる特養であること、家庭的な雰囲気を大切にできる「ユニットケア」を学べることが、入職の決め手になりました。地域の高齢者が「住み慣れた自宅で最期を迎えたい」と望んでいても、さまざまな事情で想いを叶えられない場合もあります。だからせめて、当施設を「第2の我が家」と感じていただき、私が「第2の家族」になれればと考えました。
──強い意志を持って仕事に取り組まれているんですね。
当施設の職員はみんな、「第2の我が家・第2の家族」を目指して仕事にあたっています。その実現には、入居者様一人ひとりを深く理解することが大切なので、当施設では職員配置を手厚くし、個別に向き合う時間を多く持てるよう工夫しているんです。それでも、「夕暮れ症候群」という言葉があるように、入居者様は夕方になると不穏になる傾向が強く、「家に帰りたい」と訴える方もいらっしゃいます。
──入居者様の帰宅願望に対して、どのように対応していますか?
今までどんな人生を送って来られたのか、どんなことに興味があって、どんな趣味や嗜好の持ち主なのか、ご本人とご家族から情報を集めて、リラックスできる方法を見つけています。例えば、長くピアノの先生をしていた入居者様がいるのですが、不穏な症状が出た時に「シューベルト」の曲を流すと、落ち着きを取り戻すんです。リラックスできる方法って人それぞれ違うんですよね。入居者様の「好きなこと」を知ることが、第2の家族となる第1歩。場所、音楽、香り、食べ物など、相手の好みを知った上でコミュニケーションを取ることが、すごく重要だと感じます。

【インタビュー後記】 勝手に認定!

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近年、在宅支援機関は増えていますが、望む場所で最期を迎えることのできない高齢者は多いようです。きっと、多くの方が「自宅で最期を」と希望されるのでしょうが、「第2の我が家・第2の家族」に巡り合えたとしたら、その気持ちは変わるかもしれません。慶野さんのような想いを持った方が介護業界に増えたら、高齢化が進む社会に明るい展望が持てますよね。入居者様にとって家族のような存在を目指し、最期まで見守る姿勢を貫く慶野さん。素敵でした。

というわけで、私エリリンが、勝手に「カイゴー仮面」に認定! 慶野さん、これからの活躍に大いに期待しています。エリリンでした!