東かなまち桜園(東京都葛飾区)の介護福祉士さん - 発見!この街のカイゴー仮面 |介護21
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私、編集部のエリリンが、施設の取材中に出会った魅力的なスタッフさんの働き方や考え方をご紹介して、勝手に「カイゴー仮面」に認定しちゃうコーナーです。介護の仕事に携わる方、介護の仕事に興味を持っている方にお届けします♪
2014-02-22|東かなまち桜園(東京都葛飾区) 介護福祉士

今回は、理想的なユニットケア介護に取り組む介護福祉士さんです。

まえがき

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さてさて、今回取材に伺ったのは、東京都葛飾区東金町にある、定員160名のユニット型特養「東かなまち桜園」さん。JR金町駅から歩いて約9分のところにあります。建物内に保育園と地域交流室を併設する珍しい施設です。

取材中に、ほんわかとやわらかい笑顔のスタッフさんを発見しました。三上さんというお名前で、キャリア9年目とのこと。施設の方によると、理想的なユニットケアに取り組むプロフェッショナルなんだとか。職員の意識改革やハード面の整備の難しさから、ユニットケアが上手くいかない施設も多い中、一体どんな工夫をして取り組んでいるんでしょうか。お話を伺っちゃいましょう。

ちょこっとインタビュー

インタビューの最初に、自己紹介をしてくれました。「私は一般企業で事務職をしていたのですが、与えられた仕事を淡々とこなす日々に物足りなさを感じて退職し、介護福祉の専門学校に入学しました。卒業後は約7年半リハビリ病院で働いていましたが、そろそろ別の環境でスキルアップしたいなぁ…と思っていた時にこの施設のオープンを知り、応募したんです」とのこと。一般企業の事務職からって、珍しいのでは?

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──平日9時~5時で働ける事務職を辞めるなんて、後悔してませんか?
全く後悔していません。安定した待遇も大切だけど、働く上でのやりがいや楽しさだって大切。私は一日中机でジッとしているのが苦手なので、体を動かしながら人と接する仕事の方が向いているんです。介護を選んだのは、介護職を長く続けている母親の影響が大きいですね。昔は「大変そうだなぁ」と敬遠していたけど、いつの間にか仕事に奮闘する母の姿が羨ましく見えるようになり、同じ道を歩みたいと思うようになりました。最初の勤務先は新規オープンのリハビリ病院で、立ち上げに携われることに魅力を感じて入職を決めました。当施設に転職した理由は、新規オープンの施設でユニットケアをイチから学びたいと思ったから。まっさらな状態から職場を作るのは大変ですが、とってもやりがいがありますよ。
──ゼロから作り出すことが好きで、行動力もすごいですね(笑)。
実は、当施設のようなユニット型の施設は、従来型施設よりも自由度の高いケアサービスができるので、私みたいなタイプにはすごく合っているなあ、って思います。
──「ユニットケア」ってわかりやすく言うと、どんなものですか?
施設内を区切って少人数のグループで生活し、いつも同じ職員が寄り添うように介護をしながら、入居者様の今までの暮らし方を入居後も継続していけるようにするケアの方式、でしょうか。当施設では、家庭的なインテリアにこだわったり、起床時間に合わせて食事を提供したり、ハード面・ソフト面ともに工夫していますよ。ユニットケアを実現するには、その両面が揃っていないと難しいんですよね。
──造りはユニットタイプなのに、実際は従来型と変わらないケアの施設もありますよね。
そうならないためには、職員同士で話し合って、ユニットケアが実現しやすいシステムを作って行く必要があります。例えば、私のユニットでは、勤務シフトを9パターン用意しています。そうすることで、朝食の時間を2回に分けられ、一人ひとりの起床時間に合わせて朝食をお出しすることができるんです。従来型に慣れている方は、同じ時間に一斉に朝食を出す方が楽だと思うかもしれませんが、眠くて目を閉じている方の食事介助をするよりも効率的ですよ。当施設では、介護のリーダーは「ユニットリーダー研修(日本ユニットケア推進センター主催)」に参加して、基本を習得するようにしています。従来型での経験が長い方ほど、そういした研修で今までの考えを捨て去って、新しい視点や判断基準を学ぶことが必要なんですよね。

──ユニットケアを実現できない理由の一つに、人員不足は関係していますか?
工夫次第だと思います。時間帯によってユニットに一人の職員体制になることもありますが、別のユニットの職員も巻き込んでフロア全体、相談員や事務職員にも声をかけて施設全体で取り組めばいいと思います。ユニットケアに限らず、介護の仕事は、一人でやろうとしてはいけません。職員同士の協力体制は大事ですね。わからないことは素直に聞いて、提案があれば仲間に伝える姿勢が大切。私はユニットリーダーとして、仲間の提案はなるべく実現できるように動いています。シフトが9パターンあって、全員揃って意見を出し合う機会は少ないんですが、連絡ノートを活用すれば大丈夫! この前も「ご飯はユニットのキッチンで炊飯したいね」という意見が出て、認知症の方がイタズラでふたを開けちゃうかも…という心配もあったけど、みんなで協力して実行に移したら大成功でした。調理場で炊いてもらうこともできますが、“自分たちで準備した炊きたてのご飯”の方が、何倍も美味しいでしょう?そういうことができちゃうのが、ユニットケアの良いところなんです。
──仕事を心から楽しんでいるようですがど、大変なことってありませんか?
「身の回りのことを全部やって欲しい」という入居者様に、それはその方のためにならないということを、しっかり理解してもらうのに苦労しますね。こちらがやってしまうのは簡単ですが、ADLがどんどん低下してしまうので…。そういう時はご家族の立場に立って真剣に向き合うことが大切だって思っています。私は以前の職場に祖母が入院していたことがあり、それを機に、いつまでも元気を願う家族の想いがわかるようになりました。それからは、「ここに入って元気がなくなった」と思われないような関わりを心がけています。
──「何でもやってあげること」でADLが低下してしまっては、それは介護ではないですものね。
ただ入居者様は、「困った時はいつでも助けてもらえる」という安心も求めているので、「自分でやればできるんだから手伝いません」という態度でもだめで、理想は、普段の生活の中で、その方の意欲を自然と引き出せるような関わりを持つことだと思います。そういうところが介護のむずかしさでもあり、やりがいでもあるんですよね。介護って本当に奥が深くて、その方の命に関わる仕事なんです。それなのに世間からは、まだまだ評価が低いですよね。でも、ユニットケアのように新しい介護手法が誕生することで、介護職は専門性を高めていく機会を得やすくなるのかな~と思います。

【インタビュー後記】 勝手に認定!

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「従来型」と「ユニット型」にはメリット・デメリットがあって、合う・合わないがあります。三上さんの職場にも、ユニット型に馴染めなくて退職した職員や、逆にもっと勉強するために学校に入り直した職員など、いろいろな仲間がいたんだそうです。自分にはどんな施設が合うのか、そもそも、どの施設でどんな介護手法を取り入れているのか、働く前に知る必要がありますね。三上さんから「ユニットケア成功の秘訣」をたくさん聞けて勉強になりました。

というわけで、ユニットケア介護のプロとして、常に一段上のサービスを目指す三上さんを、私エリリンが、勝手に「カイゴー仮面」に認定! 三上さん、これからの活躍に大いに期待しています。エリリンでした!

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