

社会福祉法人 栄光会
さかどロイヤルの園
( 特別養護老人ホーム )


介護の仕事は大変な面もありますが、職場次第で、それを吹き飛ばすくらいの魅力に出会えます。ユニット型特養「さかどロイヤルの園」が大切にしているのは、職員のアイディアを活かした取り組みなんだとか。現場からの提案をカタチにする仕組みを整え、職員が理想とするサービスを実現できるようにサポートしているとのこと。さっそく見学に行って、その実態を調査してきます!
- 形 態
- 特別養護老人ホーム
- 所在地
- 埼玉県坂戸市/西大家駅
- 定 員
- 入所120名

玄関
「さかどロイヤルの園」があるのは、東武越生線「西大家駅」から徒歩7分ほどの緑豊かな立地。敷地内には無料の職員用駐車場があるので、マイカー通勤者が多いそうです。玄関で迎えてくれたのは、介護福祉士の浦野さん。周辺は自然がいっぱいで癒やされますね。「そうなんです。入居者様とのお散歩コースがたくさんあって、晴れている日は、最上階のバルコニーから秩父連山や富士山を望むことができます」。


玄関ロビー
まずは玄関ロビーで、介護係長さんを紹介していただきました。「当施設の大きな自慢は、上司と部下の距離の近さ。介護係長をはじめ、介護主任やユニットリーダーなども気さくで飾らない人柄なので、仕事の相談はもちろん、他愛もない会話もできる関係性です。部署や立場に関係なく、何かあれば話し合いができる職場だから、自然とチームワークが生まれているんですよね」と、浦野さん。風通しの良い職場環境ですね。


事務室
現場で生まれたアイディアは、企画書を作成して介護係長に提案しているそうです。「あちらで提案中の職員は、ユニークな行事の企画を次々と形にしているアイディアマンの阿部さん。仕事に対する姿勢が評価されて、ユニットリーダーから主任に昇格しました。2020年度から、介護部門は主任2名体制となり、看護部にも主任職を配置したので、一層まとまりのあるチームになっていくと思います」。


掲示板前
玄関ロビーの掲示版には、「おやつバイキング」の様子が紹介されていました。「入居者様の好きなおやつを調査し、栄養科の協力を得て、約10種類のおやつを用意して、みなさんに楽しんでいただきました。食のイベントは大人気で、100歳を迎えた入居者様の『百寿のお祝い』、職員の出身地の郷土料理を作る『調理レクリエーション』、埼玉県にちなんだメニューを食す『埼玉県民の日』など、自由な発想で魅力的なイベントを開催しています」。


クリスマス会の様子
つづいてユニットへ伺うと、クリスマス会が行われていました。盛り上がってますね~!「新型コロナウイルス感染症の影響で、大人数となる施設全体の行事は自粛しているので、ユニット単位で季節にちなんだイベントを充実させています。全12ユニットそれぞれが人員を調整し、看護師や相談員などの他職種にもお手伝いを依頼しながら、入居者様の生きがいや笑顔につながるイベント内容を考えているんです」と、浦野さん。


ユニット
つづいて、子育て中のパートスタッフさんを紹介していただきました。施設の方針として、パートの方にもやりがいを感じてもらえるよう、実力に合わせて責任ある仕事も任せているそうです。「小さなお子さんがいて、半日~数時間の勤務を希望するパートさんも多いですが、短い時間の中でも『働く喜び』や『介護の楽しさ』を実感して欲しいというのが、施設長の考えなんです。だから、勉強会などにも積極的な参加を促し、スキルアップに励んでもらっています」と、浦野さん。


ユニットのキッチン
お次は、ユニットのキッチンへ。「当施設では、開設時から各ユニットのキッチンで炊飯を行っています。副菜や汁物は厨房で作っていますが、ユニット内に漂う炊き立てのお米の香りを楽しんでいただくために、毎日の炊飯を行っているんです」。厨房で作られる献立は、薄味で味気ないものにならないよう、盛り付け量を減らすことで塩分調整しているので、職員の皆さんも職場の昼食(1食300円)を楽しみにしているんだとか。


居室
居室を覗いてみると、新人さんが先輩から指導を受けていました。「入職後は、ユニットリーダーが教育担当として付き、マンツーマンのOJTを行っています。新人さんの経験に合わせて指導計画を立て、『入職から1~2カ月で日勤業務の一人立ち、3カ月以降から夜勤のスタート』を目標に、じっくり時間をかけて指導しているので、介護の仕事に初めてチャレンジする方も安心ですよ」と、浦野さん。


廊下
「こちらのユニットリーダーは、介護経験ゼロで入職後、働きながら介護福祉士の資格を取得しました」と、紹介していただきました。職場の資格取得支援制度は整っていますか?「はい。実務者研修費用を施設に半額負担してもらえて、研修日程に合わせたシフトを組んでもらえました。介護福祉士資格を取得すると、お祝い金(2万円)の支給があり、手厚い資格手当も付くので、モチベーションが上がります」と、ユニットリーダーさん。待遇面も整っているんですね。


勉強会の様子
「こちらは、先日開催した勉強会の写真です」と、見せてくれました。勉強会は定期的に開催されるんですか?「はい。毎月1~2回さまざまなテーマで行っていて、中堅・ベテラン職員が講師を務めたり、時には外部講師を招いたりすることもあります。また、新人さんには、入職時にオリエンテーションを開いて、施設長や介護係長が、接遇マナーや施設のケア方針を伝える機会も設けています」と、浦野さん。


玄関
最後は、玄関前で多職種の皆さんが見送ってくれました。仕事にやりがいを感じていますか?「もちろんです。アイディアの実現に向けて前向きな話し合いができる職場なので、刺激やワクワク感が大きいです。毎年行う行事も、改良を加えて前回よりも良いものにしていこう、という雰囲気があるんですよ。入居者様に『ここに入居して良かった』、新人さんに『ここで働けて良かった』と思っていただけるよう、日々進化を目指しています」と、皆さん。今日はありがとうございました。

帰り道

――職員の提案でサービスを充実させているユニット型特養、いかがでしたか?
- 介護の仕事は肉体労働のイメージもありますが、職員の皆さんは日々アイディアを考えながら、企画書を作成したり、提案をしたり、自分たちが理想とするサービスの提供に一生懸命でした。介護係長さんも、「介護には『考える力』がすごく重要」とおっしゃっていて、斬新でユニークな行事の企画も、目的・内容の説明がしっかりしていれば、実現に向けて協力しているそうです。
――働きやすさはいかがでしたか?
- 教育体制や待遇面が整っていることはもちろん、人間関係がとても温かいので、結婚・出産後も仕事を続ける方が多いんだとか。日勤常勤や時短勤務など、子育て中の働きやすさにも配慮してもらえますし、私生活に合わせたパート勤務も可能だそうです。また、休みの希望も通りやすく、有休は時間単位で取得でき、取得率も高いそうですよ。
――では、ここはちょっと、というところは?
- 施設長としては、助け合える仕組みを整えていくことを課題にしているとのこと。現在、同じフロアのユニットは「協力ユニット」として支え合っているそうですが、違うフロアのユニットとも、人手不足などを補える関係にしていきたいそうです。
――最後に、ここだけの話をひとつお願いします。
- 介護部門をまとめる介護係長さんが、とても気さくでユニークな方です!係長さんと話している現場のスタッフさんは、みんな笑顔で楽しそうでした。意見が通りやすく、自由度の高い職場環境は、役職者の人柄も大きく影響していると思います。
自分のアイディアを形にする「考える介護」に取り組みたい方
働きながら資格を取得し、ユニットケアを深めていきたい方